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微量ミネラル




亜鉛欠乏症・過剰症
欠乏症. 過剰症.

欠乏症
味覚障害
味覚障害には内臓の病気や薬の副作用などの要因も考えられますが、その半数以上は亜鉛不足に起因するものです。味覚は舌の粘膜にある味蕾(みらい)と呼ばれる器官が担っています。味蕾の中にある味細胞が味を受容し、その刺激を味覚細胞へと伝達して味を感じているのです。味細胞は新陳代謝が活発で約30日で新しい細胞へと入れ替わります。味蕾の中には亜鉛がたくさん含まれているため、亜鉛が不足すると新陳代謝がとどこおり味覚障害が起こるというわけです。

亜鉛の不足も短期間なら亜鉛を摂取することで味覚障害は正常に戻りますが、長くなると味細胞の再生が難しくなるため味覚障害の正常化も困難になります。したがって亜鉛不足による味覚障害には早期対応が大切なのです。

亜鉛不足味細胞の減少味覚神経への信号伝達の停滞味覚障害

胎児の成長に影響
亜鉛は細胞分裂に必要となるミネラルなので受精卵が細胞分裂していき、胎児が成長して行く過程で大量に消費されます。このため妊婦は亜鉛不足に陥りやすく、味覚障害も発生しやすいのです。このことから亜鉛の不足が胎児の成長に影響を及ぼすことが考えらます。実際スウェーデンの大規模な研究では亜鉛の不足と早産との関連が明らかにされています。要するに亜鉛が不足すると早産しやすくなるのです。

男性の生殖機能に影響
亜鉛は男性の生殖機能にも大きく関わります。男性の精巣には多くの亜鉛が存在し精子の生成にはかかせません。また性欲作用にかかわる男性ホルモン「テストステロン」の生成にも関与します。このことから亜鉛不足による精力減退や精子数の減少などの生殖機能への影響が考えられるのです。

精神へ影響
亜鉛が不足すると鬱になったり、無動症と言って動きが緩慢になったりします。どうしてそうなるのかという部分についてはまだわからないことが多いのですが、人間の学習や記憶をつかさどる脳の海馬と呼ばれる部分に亜鉛が多いこと、脳の神経線維に亜鉛を含むものが多いこと、この2つが関連しているのではないかとみられています。

免疫力の低下
亜鉛には免疫機能の主役であるNK(ナチュラルキラー)細胞とT細胞を活性化させ、不足すると活性が弱まることがわかっています。免疫とは細菌やウイルスからの感染を防ぐ機構のことでその働きが弱まれば感染しやすくなり、風邪にもかかりやすくなります。
免疫について2

種々の代謝に影響
亜鉛はたんぱく質の合成や遺伝子の複製など細胞分裂の働きに欠かせないミネラルなので、成長期の子供や新陳代謝の活発な部位において多く必要とされます。亜鉛が不足すると子供の成長障害や皮膚の炎症、脱毛、爪の異常、創傷治癒障害、口内炎などが起こります。

先天性疾患
この他先天性の亜鉛の腸管吸収障害によって起こる腸性肢端皮膚炎という症状が知られています。これはまれな病気ですが小児に見られ、症状は目や口の周囲、手足に皮膚炎が発症します。亜鉛の補給により症状は改善しますが、内服は一生続けなければいけません


過剰症
亜鉛は毒性が極めて低いので通常の食生活で過剰症になることはないでしょう。大量に摂取した場合には腸管での鉄と銅の吸収を阻害して鉄欠乏や銅欠乏を招くことが知られています。またこの他めまいや嘔吐、吐き気や胃痛、発熱などの中毒症状も報告されています。





参考文献
医療従事者のための機能性食品ガイド
サプリメントデータブック
基礎栄養学 健康・栄養科学シリーズ
日本人の食事摂取基準〈2005年版〉
サプリメントBOOK―もっと健康!もっとキレイに!
「ビタミン伝説」の真実


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text by 2007/09/15






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