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葉酸の効能
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赤血球は骨髄で作られ、約120日の寿命ののち脾臓で分解されます。新しい赤血球はたえず造られていて、造血の過程で核はなくなりますが、最初は核のある細胞です。核があるという事は普通の細胞と同様核酸(DNA)やたんぱく質も生合成されなければなりません。
葉酸はビタミンB12と共に赤血球の核酸やたんぱく質の合成を担う酵素の補酵素としてその働きに関与します。そのため葉酸かビタミンB12のどちらか一方でも不足すると巨赤芽球性貧血の発症の原因となります。巨赤芽球性貧血とは赤血球が正常に作られず容積が大きくなって酸素運搬能力が低下することで起こる貧血症状のことです。

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遺伝情報が詰まったDNAを構成している核酸は細胞の分裂・増殖・成熟には欠かせません。葉酸は核酸の成分でプリン核やチミンの合成に必要な酵素の補酵素としてその働きを助けます。葉酸の欠乏は細胞の分裂や成長、DNAの形成の阻害につながるので、細胞分裂を繰り返し活発に成長していく胎児にとってはとりわけ大きな問題となります。このことから妊婦は十分に葉酸を摂取することが求められます。
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粘膜は細胞の生まれ変わりが非常に活発なところで、体内でも葉酸が多く存在しています。細胞分裂に欠かせない葉酸が不足すると消化器系の粘膜にも障害がでてきます。口内炎や舌が赤くなる舌炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの症例がそうです。潰瘍までにはいたらない場合でも食欲不振や下痢などを引き起こします
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葉酸はアミノ酸の一種であるホモシステインのメチオニンへの転移に必要なので、葉酸が欠乏すると転移が進まず血管内のホモシステイン濃度が上昇します。ホモシステインは血液凝固因子や血管内皮細胞に影響をあたえるので、血中ホモシステイン濃度の上昇は動脈硬化や動脈血栓、さらには狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの発症のリスクの増加につながります。
葉酸をしっかり取ることで血中ホモシステイン濃度は低下しますが、同様にホモシステインの代謝に関与するビタミンB6やビタミンB12もしっかりと摂取することでホモシステインの低減効果はよりいっそう高まります。

参考: (Ubbink,J.B., :J.Nutr.,124:1927-1933,1994)
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新生児の神経管の発育不全によっておこる脊椎二分症や無脳症、脂質ヘルニアなどの神経管障害(neural tube defects:NTD)の発症機構についてはあまり解明されてはいませんが、神経管障害をもって生まれてくる新生児を出産した妊婦について調べてみると、葉酸の栄養状態が悪い事がわかっています。
欧米での研究では神経管障害を予防する目的で、妊婦や妊娠を希望している女性に葉酸入りのサプリメントや総合ビタミン剤などで葉酸を1日に400μg以上摂取させたところ、神経管障害をもって生まれてくる新生児が高い確率で減少するということがわかってきました。
新生児の神経管障害の発生や再発の予防に葉酸摂取が有効であるといったデータは欧米を中心に多数報告されています。こうした中アメリカやイギリスなどでは神経管障害は受胎後1ヶ月以内に発生するため、受胎前から葉酸を1日400μg摂取することを推奨しています。
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葉酸には大腸がんや気管支がんなどの前がん状態からがんへの移行を防ぐ働きがあると考えられています。これは葉酸が正常なDNAの合成維持に必要で、このことから葉酸が欠乏すると発がんしやすくなるのではと考えられています。
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